日本と違い、アメリカは夏の終わりがいわゆる「新卒」が入社をするタイミングになります。日本のように、入社式というものもなく、インターンシップを経て入社する人が一般的です。
企業によって異なりますが、ほとんどの会社は新卒の募集は行わず、大規模なインターン(主にエンジニア職)を募集し、その中から正社員に登用するケースが多いようです。
PhD(博士号)を持っている研究者も会社によってはリサーチ関係職務に積極的に採用しています。日本ではPhD保持者の需要が少ないと話をよく聞きますが、アメリカでは全く異なり、大学と企業のベンチャー共同研究をすることが多くあるため、PhDなど専門職のニーズが高い傾向にあります。
学歴別の給与額の決め方
アメリカでは、「キャリアラダー」という経験を重ねていく等級制度になっていて、そのステップ事に給与が決まっています。例えば、エンジニアの場合、4大卒はレベル1、大学院卒はレベル2になり2年の経験がある人と同じレベルになります。PhDを持っている人はさらにその上のシニアレベルになり経験が5ー10年ある社員と同じポジションからのスタートとなります。
給与の決定は、その社員のインターンやリサーチ実績、職務能力などによっても左右されるため、新卒社員全員が同じ給与というわけではありません。新卒者でもその会社でインターン経験の有無などにより、給与の上乗せやサインオンボーナス(採用者の入社時に支払われる一時金、祝い金など)が支給されることがあります。
日本は平等を重視しており、アメリカは公平(フェアネス)を重視するカルチャーです。日本の平等とは新卒全員が同額の初任給でスタートするという考えであり、アメリカでは「自分はこの人より経験も多くあるのだから同じ給料ではフェアではない」という考えの違いがあります。そのため、アメリカでは職務能力や評価軸に基づいた公平のもと給与決定するシステムが導入されています。
アメリカでは新卒者であっても自己能力をアピールし、ポジションと給与を勝ち取るために給与交渉も積極的に行われているようです。
アメリカの雇用システムとその現状
アメリカでの雇用システムがより優れているのかというわけではありません。特にここ1−2年はIT企業の景気不安定の中、採用が中断されており、新卒応募が全くない状態になっています。現に、ミッドレベルのポジション応募をかけると、1つの応募に大学院卒者やPhDの新卒者400ー500人の応募が集まっている状態だそうです。日本はバブル崩壊直後の就職氷河期はともかく、新卒者応募が全くなくなるという事はないですよね。
アメリカですぐに就職できない場合は全く関係のない仕事をしたり、再度学校に戻ったりして就職時期を模索している人が多い様です。IT景気が良かった数年前は学費ローンもサインインボーナスとして払いますという会社も多かったとのことです。まさに天と地の差ですね!
アメリカの新卒年収は1000万以上?
シリコンバレーではインターンでもエンジニアの場合は時給35ー50ドルが相場の様です(2024年8月のレートで約5,100-7,500円)。インターンで50ドルという事は年収で既に1000万円は余裕で超えています!新卒で採用される場合はそれより高額になるということ!実際にPhDではインターンでも時給80ドル!!(年収2200万円以上!)今採用を積極的に行っていない企業でもPhDの採用はしているとのことなので、それだけ需要があるということですね。
アメリカでは将来のキャリアを見据えてコンピュータサイエンスを大学で専攻する人が多く、入学合格率が5%と、日本の医学部なみにコンピュータサイエンス専攻が難しい状況です。難関を突破してきた人たちだからこそ、その給与にも反映されるのでしょう。これからの時代、企業では研究開発をできる専門性が求められており、こうした雇用体制が加速しているようです。
日本とアメリカの違い
日本でもテクノロジー開発の需要は高いですが、何が違うのでしょうか?
メンバーのBayは「経験問わず誰にでもチャンスが与えられる!という仕組みが日本には無い」と指摘しています。アメリカで需要が高いPhDが日本に行ったとしても、その人材を活かすことが上手くできない組織構造になっているとメンバーのしょーんは訴えます。
もちろん、日本に限っての問題ではありませんが、企業がトップ人材を活かせる環境、仕組みになっているかというのが大きな課題になっています。それらが整えば、オープンAIの様に今まで無かったものを生み出したり、巨額の富を生むことが可能になってくるのではないでしょうか。















